高木琢也監督

その他

本日僕らの監督である高木さんの解任が発表されました。高木さんとの関係性は僕が今まで指導してもらったどの監督とも異なります。今日ほど胸の内を文章にする事を恐れた事はありません。それでも素直に自分の気持ちを伝えることができれば、と思います。

まず、共に1年弱働いて感じる事は、とてもエネルギッシュであるという事です。毎日のように3時間以上練習し、納得するまでとことん突き詰める。練習が終わった後も相手チームの研究などに相当な時間を割いていた、と聞きます。

とことん突き詰める事で自信を確信に変えていく、そういったやり方で今までやってきたんだ、という強い自負の様なものを感じ続けました。

我が道を行く事は簡単なことではありません。迷いや不安などを振り払える強い信念がなければ1つの道を突き進むのは困難でしょう。

プレーモデルに関しても、中央をコンビネーションで崩すという事に強い拘り(こだわり)がありました。そういった事ができる選手達を揃えれた事が、攻撃力で圧倒してJ1でも戦えるチームにする、という今年のテーマに繋がったように思います。

拘るからこそ成長できる。

そういった事を学ばせてもらった反面、僕とはそういった強い拘り故に意見が対立する事も何度かありました。選手と監督の立場上、ピッチ上では指示に従い続けましたが、時に自分を守るために主張しなければならない事もあります。

一度は試合前日に監督の部屋に呼び出されたにも関わらず、意見を伝えた所、すぐ自分の部屋に帰る様言われました。帰れと言われるなら帰ってやる、をしたので当然翌日の試合ではメンバーから外されそうになりました笑。

しかしそこはコーチが、「バチは何にも悪くない。そんな個人的な理由で外すのはおかしい。」と監督に伝えてくれたおかげで試合に出場することができました。

そういったこともあって僕と監督との人間関係を一言で表すと、「チーム内で最悪」です笑。心を閉ざしてしまう自分の小ささを感じる事も多々あります。ピッチ上で1番注意されたのは間違いなく僕でしょう笑。もちろん僕が監督の要求に応えられなかったことが多かったからですが。

それでも監督は僕の長所を認めてくれていたと思います。監督の求めるスタイルとは異なる僕ですが、僕の力を信じて起用してくれました。監督の指示にリスペクトを持って接してきたつもりですし、そういった振る舞いが出場を後押ししてくれた部分はあった様に感じていますが、監督が私情を挟んだ選手起用をする方だったら僕は全く試合に出られなかったかもしれません。

自分がどう見られているのか、自分の認識とのギャップが大きすぎるとすれ違いは起こり得ます。自分の行動は正しいとおもっていますが、監督との衝突は学びを与えてくれました。

先日ミーティングにて、「バチは頑張ってる。」と発言された時にはみんな驚いていました笑。監督と選手としてプロフェッショナルな関係を築けていたのではないかなと思います。

自分の力をうまくピッチで活かせる様起用していただいたと思っていますし、監督の求める選手像からこんなにかけ離れた僕をよく使ってくれたな、とも思っています笑。最近は4試合連続で出場させてもらいましたし。

「仕方ない。」

これは僕がよく使う言葉です。サッカーにおいても私生活においても。

やりたいプレーがあったとしても相手の出方次第によってはプレーを変えざるを得ません。自分の選択にデメリットがあったとしても受け入れて進むしかない事だってあるように思います。

しかし、高木監督はこの言葉を嫌います。相手云々ではない。全て自分達次第だと。こういった考え方をこの厳しい世界でし続けられる強さに憧れたりもします。どれだけの事を乗り越えてきたのだろう、と。

色々な面で僕とはかなり異なった考え方と触れ合うことで、自分のバランスの置き所を調整できるようになってきたように感じます。自分の考え方を客観視するには他の人の考え方を理解する必要がありますから。

新しい考え方だって生まれてきます。拘るけれど拘らない。選択するけど捨てはしない。こういった思考を持つことができるようになる事は自分の可能性を広げてくれます。

30歳を目前にしたタイミングでの高木さんとの出会いは、可能性に蓋をしてチャレンジをしなくなっていた自分に変化を与えてくれました。振り返ってみるとそんなものだったようにも思います。

「いくら守備ができても使わない。」

試合に出れない自分に対する言い訳を取っ払ってくれた言葉です。出場機会が増えたのはこの言葉の後からです。

そんな高木さんの去年の唯一の”想定外”は松本戦の僕のファールらしいです。光栄です。それだけ僕を信じてくれたということです。

僕らは選手と監督という関係でしかなかったです。けれど、だからこそ通じ合ってプロフェッショナルにピッチで共に闘うことができたのではないか、とも思います。

狭いサッカー界。また必ずお会いすることになるでしょう。挨拶に行く際は少し緊張するかもしれません笑。10年前、イギリスの空港で初めて挨拶に行かせていただいた時のように。

今度は別々の便に乗り込みます。

ありがとうございました。僕にとって学びの多い出会いでした。また。

コメント

  1. チカヒロ より:

    松本戦の前の試合で愛媛戦だったでしょうか?ペナルティー内かどっかでファールを取られても仕方ない用なプレーがなかったですか?2試合続けてだったからでは無いですか?これまでの試合結果は監督の責任とは思いません。それは去年の後半戦の戦い方を見てるから。選手に責任があると思います。批判と取れるような事をSNSに載せるのは違うと思います。批判じゃ無いと言うかも知れませんがそれは読んだ側が決めること。

  2. ウメ派 より:

    梅鉢選手、大変な中で発信ありがとうございます。
    高木さんの考えとクラブの考えを受けた上で、自分にできる最良を探していたのですね。
    梅鉢選手が次の監督から信頼され、多くのチャンスを演出してくれることを期待しています!

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