オーストラリアでの入団テスト方法と求められる能力

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日本ではGWが終わってだんだん暖かくなってくる頃でしょうか。こちらシドニーは肌寒い日が続いていて、朝起きるのがより辛い季節となってきました。基本的にチーム練習は夜にしか行われないのですが朝やるべき事をする必要があります。勉強やトレーニングを朝から始める習慣は1度怠けてしまうと戻すのが大変ですし、自分を律するという意味でも早起きはこの国に来てから大切にするようになったように思います。

さて、今日はオーストラリアのチームへの入団方法について書きたいと思います。結論から言うと、トップリーグであるAリーグ以外へのチームに入団するには練習に参加して認められる必要があります。経歴や紹介があれば有利には働きますが結局はテストの時にどれだけ力を発揮できるか、です。僕はJリーグで12年プレーした経歴と、元日本代表選手の紹介でNPL2というリーグ(Aリーグ→NPL1→NPL2というようなレベルの順番となります。)のチームの練習参加をさせていただきましたが不合格となりました。その後にNPL1のチームに、経歴も言わず紹介も無しでテストを受けさせてもらい、今現在そのチームでプレーさせていただいてます。

タイミングやチームの補強方針などにマッチするか、という運の要素も大きく関わってはきますがテストを受ける事は比較的寛容な国だと思いますのでチャレンジしたもの勝ちのような気がします。僕の友人はテスト参加を認められていないのに勝手に練習に参加し続けた結果、しばらくして練習試合への参加を許可され、その試合で契約を勝ち取りました笑笑。僕も外国人枠の空いているチームを聞いて練習試合を見に行って監督と交渉して練習参加させてもらった結果の合格でしたので、いかに飛び込んでいけるか、が鍵と言えるかもしれません😁笑。

そして、もう1つ大切な事「何を示すか」ですが、すごく簡潔に言うと”目立つ”事です。ふざけるな、と思うかもしれませんが「テスト」に限ってはこれしかありません。味方とコミュニケーションをとって自信満々にプレーするだけでも良し、何か一芸に秀でている所を見せられれば評価は高まります。1チーム目のテストでは良いプレーをする事はできたとおもうのですが、目立てなかった事が不合格に繋がったのかな、と思っています。

あとはやっぱり「勝つ」事です。試合に勝つか負けるかで印象はだいぶ変わります。僕の場合はDFとして出場して1-0で勝ったことも合格の後押しとなったように思います。

文化や考え方の違いは当然ピッチ内にも存在するので、最初に戸惑いを感じるのは当然です。どんなプレーに観客が盛り上がるのか、チームメイトの士気が上がるのか、などは現地に行ってみてテストを受ける前に確認するのもいいかもしれません。韓国、タイ、ベトナムの練習参加もしましたが、それぞれの国で大切にしているものは微妙に違う感じがしました。アジアの中ですら違いを感じるのですから他の国ではどうなんだろうと非常に興味が湧いてきます。

「テスト」においては、日本の文化を示すよりもその国のやり方で力を示す事が求められるように思います。4カ国でテストを受けましたが、いかにその国の事を知り事前に準備できるかが鍵の気がします。

タイではシュート力が評価され、ベトナムでは1人で2人を相手にできる力を助っ人に求めます。韓国ではセカンドボールをものにできるか、オーストラリアでは日本人に対して技術力と賢さを求めてきます。求められるものに対して今自分が持っている能力の中でうまく対処する事ができなかったテストもたくさんありますが、どのテストも受けて良かったなと思えます。自分の特徴と求められる能力が合わない、と諦めてしまう事は簡単ですが、どのようにして今自分が持っているものでその国々に適応していくかを考える日々は楽しいですし、貴重な経験であると思っています。とはいえ、不合格を伝えられる時はやっぱりへこみます笑。

自分の経験が、これから外国でプレーする事を考えている選手に対して何かの刺激になれば嬉しく思います。

では。

今日の英語

eliminate 排除する 

辞書ではこのような意味で載っていますが、サッカーの際によく使われる単語です。相手の中盤のブロックを突破する際などは eliminate them (この場合のthem は相手MFです。)なんて言いますし、ミーティングではhow to eliminate はよく使われるフレーズです。味方が1対1で突破された時に監督が Don’t get eliminated !と叫んでいたのもよく覚えています笑。この場合のgetは受け身の意味で使われていて be eliminatedよりも”その瞬間”を表現するニュアンスが含まれていますね。be だとその状態でい続けるみたいなニュアンスなので。今突破されるな!って意味が強いのですが、抜かれた瞬間に言っていたので試合中ですが笑いそうになりました笑。

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