TOEIC受験したサッカー選手の英語力は海外で通用するのか

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こんばんは。

最近ラジオ以外で使う事がなくなった言葉なので使ってみました。英語ではgood evening が相当しますがこの国で使った事は記憶にありません。朝でも夜でも大抵「Hi!」です。ルームメイトと朝会う時は morning だったりします。”おはよう”はgood morning というイメージが強かったので、最初聞いた時は驚きました。

学んで来た英語と生の英語の違いは誰もが経験する事で、移住する人にとっては大きな問題となり得ます。今日は、Jリーガーの間にTOEICを受験し、オンラインレッスンなどで3年ほど勉強した結果、実際どれくらい現場で通用したのかについて書きたいと思います。

まず僕の勉強法ですが、大きく3つに分ける事ができます。

  1. TOEICの参考書や問題集
  2. オンラインで外国人と会話する
  3. YouTubeで学ぶ

結論から言います。

滞りなく会話をする事は無理でした。聞き取れるのは半分程で、自分が喋るターンでは少し時間がかかります。発音などの問題も出てきます。文法的に合っているはずなのに伝わっていない事は日常茶飯時です。

こんな風に書いてしまうと、「勉強しても意味ないんだな。」「やっぱり現地に住んでみて慣れるしかないんだな。」なんて思われるかもしれませんがそんな事はないです。

さっき書いたことを言い換えると、半分は聞き取れる、時間はかかるけど自分の考えは説明できる、になります。発音のせいで理解してもらえない場合は別の説明をするか、最悪スペルを伝えます。これは僕が勉強してきたからこそできた事だと思っています。

勉強してもその程度、という見方もできますが、その程度が非常に大きかったのではないかと最近感じています。僕の場合すぐにサッカーのテストを受けましたが、ほとんど英語の準備をしてこなかった選手と半分理解できる選手の差は大きいです。meetingの重要な部分は理解できるし、何よりチームメイトとコミュニケーションがとれます。勉強してきた自信が話しかける勇気をくれ、相手も必要な事を伝えてくれます。これは本当に大きな事です。ただでさえ見ず知らずの土地にいってテストを受けるのに、味方と意思疎通できないのであれば合格するのはとても難しい事です。

監督や首脳陣からしても、いくら能力が優れていたとて言語が理解できない人を雇う事には躊躇するはずです。協力する為の最も重要な手段の準備さえしてこなかった人間だ、と判断されても仕方ないとも思います。

現地に住んで慣れる事によって上達する事は事実です。ただ、慣れる為には自分から話す、もしくは相手に話してもらう環境にいなければいけません。その最初の最も大切なステップを踏む為に日本での勉強は意味があったのだと感じています。

そして、考えておかなければいけない事は、慣れるまでにしなければいけない事はたくさんあるという事です。役所手続きなどもそうですが、僕が最も感じる所は「交渉」です。例えば、ここ🇦🇺では物件探しがとても困難です。今住んでいる家は僕の他に約10組の応募がありました。自分が信用できる人間か、自分と住むメリット等を伝えて交渉しなければ望む物件には住めません。僕の場合はチームとの交渉もありましたが、交渉によって条件は15%程良くなりました。何も交渉できなければ勝ち取れないものは多いですが、逆に言えば交渉できれば道が拓く可能性は大いにあります。

もちろん、特に英語の知識が何もないまま飛び込んでいろんな困難を乗り越えていく事で得られるものもとても大きいと思うので、どちらが良いという話ではありません。ただ、準備していた人とせずに来た人ではスタートが大きく違うという事だけはあるように思います。

といったものの僕自身、もの凄く必死になって勉強した訳ではありません。練習の行き帰りにYouTubeを流したり、外国の方の話す程度で終わる日もざらにありました。というか、そういう日が多かったです。TOEICの勉強にしたって、テスト直前はしっかり勉強しましたがそれまではそんなに根詰めてやったわけではありません。”問題集を解く”と聞くとハードルが高いように思いますが、言語の勉強は答えが決まっています。言い換えると問題を”解く必要なんてない”のです。答えは決まっていて、そしてそれは計算しなければいけない訳でもないので、知っているかどうかだけの問題です。だから僕は問題文を読んだ後にすぐ答えと解説を見ます。別に自分で考える必要なんてありません。乱暴に言ってしまえば、言語なんてものはみんなが使えるように共通のルール(答え)があるのだから自分で考えなくても良い、と思っています。

なので参考書を選ぶ際に気をつける事は解説が分かり易いかどうか、だと思います。TOEICの勉強は自分が話す時の文の作り方において為になるものでしたが、勉強方法なんて人それぞれだと思うので長く続けていけるやり方がそれぞれにあるはずです。

僕は上記の3つからそれぞれ異なるものを学べたと思っています。そしてそれぞれから学んだものが今の生活を支えてくれていると思っています。現在僕の所属するチームはリーグで2番目に失点数が少ないですが、開幕3試合で8失点しました。この国に来てからDFとしてプレーしている僕にとっては非常に厳しいスタートとなりましたが、コミュニケーションを取り合って(時には喧嘩もあります)味方の力を借りる事で乗り越えられるものがあります。サッカーにおいて、助っ人としてチームに加わりたいのであれば最初から信頼を得なければいけません。言語に慣れ始めた頃からコミュニケーションを図って信頼を築いていく、では明らかに遅いのです。

国が変われば文化が変わります。サッカーにおいても同じです。こんなにも違うのか、と感じる程ですが、それが楽しくもあります。いろんな国へ行って様々な”違い”を感じてみたいと思う今日この頃ですが、「学んでいく習慣」をつけられた事は大きな支えになってくれるような気がしています。

今日の英語

pass away 亡くなる

die の方が知られていると思いますが、一般的に会話ではpass away が使われます。日本でも、〜が死んだ、ではなく、亡くなったという表現をしますがそれとおなじです。先日「雀の戸締り」という映画を観に行ったのですが英語字幕ではこの表現でした。ちなみに🇦🇺では上映中に多くの人が声を出して笑います笑。

see you.

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